わたしがいるフロアも
新年を迎える準備をしている
ナースステーションのカウンターに
供えられた小さな鏡餅が
妙に呑気で
かわいい
少し前までは
クリスマスツリーを飾っていたロビーも
こざっぱりしたと
おとうさんが言う
午前の外来で
本年の診察も終わり
この大きな建物も
少しの間だけ
眠りにつく
最近
体調の良い時には
残念だったけど
クリスマスには
間に合わなかった
心ばかりのプレゼントに添える
お手紙を書いている
大好きなヒト達に
ありがとうを伝えたくて
あふれ出れる言葉や文字を
綴るのだけれど
ちゃんと伝わるのかが不安で
勝手に落ち込んでいた
そんな時
かなでが
"星の王子さま"の一節
「きみが星空を見あげると、
そのどれかひとつに
ぼくが住んでるから、
そのどれかひとつで
ぼくが笑ってるから、
きみには星という星が、
ぜんぶ笑ってるみたいになるっていうこと。
きみには、
笑う星々をあげるんだ!」
をそらで言って
あのね
みおちゃんの文章が
分かりやすかろうが
難解だろうが
それを手にした方々は
きっと
「みおちゃんらしい」って思うよ
きっと
どの文字もね
みおちゃんなんだよ
そう言われて
わたしは
勇気づけられたのと同時に
いもうとが
愛おしくて仕方なかった
「とても簡単なことだ。
ものごとはね、
心で見なくてはよく見えない。
いちばんたいせつなことは、
目に見えない。」
いもうとの方が
わたしより
あなたの伝えたかった真意に
気づいていたようです