10月22日

窓から見える山には

白いものが見える

 

歩く人波の装いでも

季節の変わり目が

早まっているのがわかる

 

秋から冬へ

時間はとうとうと流れる

 

あんまり

何度も聞くから

ドクターも

再来週

一時帰宅を許してくれた

 

あんなコトに

なったばかりなのにと

 

少し呆れたのかもしれない

 

処方してくれたお薬のおかげで

浮腫まなくなった

 

ちょっとうれしい

 

かなでが

柿を買ってきて

食べやすく切ってくれる

 

柿の実なのに"オレンジ色"

 

でも

この色は"本家"の"それ"より

わたしは好きだ

 

ちょっとうれしい

 

そっか

 

わたしが

少しだけ見る角度を

変えさえすれば

 

こんなに周りにある

"うれしい"を

見つけられたんだ

 

時間がないコトの

落胆より

時間があるうちに

気づけたコトが

うれしかった

 

窓から見える山には

白いものだけじゃなく

赤も黄も

緑も見える

 

"おウチはどっち?"と

かなでに尋ねられた

 

わたしは

高いマンションに指差して

教える

 

見えないコトを残念がる

彼女を見て

笑ってしまう

 

ちょっと角度を変えたら

見えるかもよって

 

ココロの中で

つぶやいた