自分で希望した
一時帰宅の日を迎えた
火曜日に入れた
ペースメーカーは
思いのほか
良い仕事をしてくれていて
心臓の働きを
底上げしてくれる
でも
ドクターからは
午前の回診で
釘を刺された
少し前から
体調の良い日は
少しずつ
お手紙を書いている
直接会って
自分の言葉で
感謝を伝えてたいけど
そうするには
時間が足りない上
よしんば
そうする事が
出来たとしても
わたしは
きっと
感情に負けて
泣いてしまうだろうから
だから
文字で
文章で
したためる方が
わたしらしいと思う
きっと
その方がいい
久しぶりに
配信にコメントした
"こんな世界の中で
知り合ったけど
大切に思う"
そう言われて
うれしかった
思いのほか
迎えが遅いので
何かあったのか
少し心配していたら
ホントに
驚く事が起きた
おとうさんの後に
病室に入ってきたのは
ずっと会ってなかった
おかあさんだった
わたしの名前を呼ぶ
その声と身体は
震えている
病室を出る時
手をつないだ
いつ振りだろう
いや
おかあさんと
手をつないだ
記憶がない
その手の温度が
伝わってくる
いつも通る道じゃないと思ったら
行きつけの喫茶店に着いた
後で迎えに来ると
言い残して
おかあさんと
ふたりきりになった
いろいろ話した
ホントに
いろいろと
おかあさんも
不器用で
真っ直ぐ過ぎる
ヒトだったってコト
少し解ることができた
解らないままでいるより
ずっと良い
余計に
傷つくコトがあったとしても