1915年
高祖母が生まれた時の
記念に購入された
2015年
祖母はわたしの誕生日に
プレゼントしてくれた
コレクションボードに飾られていた
オールド・ノリタケ
美しい器たちに
憧れていたわたしは
その中の
"特別"を譲り受けたコトが
ホントにうれしくて
でも同時に
緊張していた
祖母はそんなわたしを見て
手渡してくれる時
こんな事を言った
"大切にするというコトは
飾るコトより使うコトです"
わたしは答える
"使えば
欠けさせたり
割ってしまうかもしれない
そんなコトできない"
祖母は
すこし目を丸くしてから
優しく笑った
"あなたらしい"と
その言葉の意図に
気づけないまま
わたしは
北の街に来た