弾き語りのあなた

夜の暗がりを

"とばり"

夜の静けさを

"しじま"

 

先人は

夜を言葉で

素敵に表したのに

 

その美しさを

感じる余裕もなく

夜中に目が覚めたとき

不安に支配されそうになる

 

見えないのが

"とばり"のせいか

ホントに見えてないからなのか?

 

聴こえないのが

"しじま"のためか

ホントに聴こえていないからなのか?

 

混乱しているわたしを

安心と現実に引き戻してくれるのは

飼い猫の

わずかな光を捉えて光る目と

ゴロゴロとノドを鳴らす音だ

 

覚悟はしている

でも

怖いものは

怖い

 

そんな夜にも

ふわっちの"はじまり"のヒトに

助けられる

 

静かな雑談も楽しいけど

コラボの賑やかさも好きになる

 

そこで出会ったのが

ギター弾きの女性だった

 

そのひとが

ギターを弾く姿が

美しかった

 

弦を爪弾く"音"が

楽しかった

 

"音"を"楽しむ"

はじまりのヒトのお友達も

"音楽"のようなヒト

 

ある日

わたしがリクエストした曲

 

久しぶりに

顔を出したわたしに

弾いてくれた

 

"この曲を弾くと

「のらねこちゃん」を思い出す"って

言ってくれたね

 

うれしくて

ソファで

こっそり泣いていたコト

あなたは

知らないでしょ?